宮城県・県北(気仙沼、石巻、女川)エリアに移住したい!生活環境や移住支援制度、求人傾向を解説

宮城県の北部に位置する県北エリア。移住するならどんな暮らしが待っている?各地域の生活環境や移住支援制度、県北エリア全体の求人傾向などを紹介します。

【基本情報】県北エリアの基本情報

宮城県の北部に位置する県北エリア。山や高原に囲まれ、名峰・栗駒山の一部を有する「栗原市」や、県内有数の温泉地、「大崎市・鳴子」、岩手との県境にあり、米どころとして知られる「登米市」など、歴史も風土も様々な、個性豊かな地域が集まるエリアです。

宮城県県北エリアの地図

宮城県・県北エリアの生活環境は?

宮城県県南エリアの生活環境や交通事情は地域によって異なります。「栗原市周辺」、「大崎市・鳴子周辺」、「登米市周辺」の生活環境や交通事情を紹介します。

栗原市周辺

宮城県北西部に位置する栗原市。宮城・岩手・秋田の三県にまたがる栗駒山を有し、ダイナミックな四季の移ろいが楽しめる高原地域です。

【交通・買い物】

仙台からから栗原市は東北新幹線でおよそ25分、高速道路なら車でもすぐに市内にアクセスでき、都心からの程よい距離感が移住者に人気です。

日常の買い物は、市内の『イオン』や『ヨークベニマル』『業務スーパー』などが利用できます。交通機関は、『くりこま高原駅』をはじめ3つの鉄道駅があり、市民バスも通っています。

【気候】

冬の降雪量は地域によって差があり、北西部の栗駒山付近では雪が多く降ります。一方、南東部にあたる大崎平野は雪が少なく、冬でも比較的暖かい地域です。

【自然環境】

市の公式サイトによると、市内のおよそ8割が森林や田畑にあたるとのこと。緑に包まれた自然豊かな環境がうかがえます。栗駒山は登山スポットとしても人気で、山の中腹に位置する『世界谷地高原』は、高山植物の群生地としても知られています。湿原には四季折々の花が見られ、5月のミズバショウや6月のニッコウキスゲのシーズンは、毎年観光客で賑わうほどの人気です。

また、登米市と栗原市をまたぐ『伊豆沼・内沼』は渡り鳥の渡来地として1985年にラムサール条約に登録された貴重な湿地です。冬には5万羽以上にも及ぶ水鳥が飛来することで知られ、早朝、一斉に飛び立つマガンの羽音は、環境省が選出する『日本の音風景百選』にも選ばれています。

〈参考サイト〉宮城県|https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/nh-khsgsin-r/shoukaisizen.html
〈参考サイト〉栗原市|https://www.kuriharacity.jp/welcome/010/PAGE000000000000003733.html#:~:text=%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E7%9C%8C%E3%81%AE%E5%86%85%E9%99%B8%E5%8C%97%E9%83%A8,%E8%82%B2%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

【レジャー・観光】

栗原市には自然を楽しめるレジャー施設や観光スポットのほか、細倉鉱山にちなんだテーマパークなど、家族で楽しめる施設があります。

『一迫山王史跡公園(いちはさまさんのうしせきこうえん』は、縄文時代末期から弥生時代の遺跡を保存しています。公園内の『あやめ園』では毎年6月中旬~7月上旬にあやめ祭りが開催され、観光客に人気です。

『細倉マインパーク』は、細倉鉱山を再現した展示や「宇宙創生空間」などの独特な展示が特徴的なテーマパークです。また、『 くりはら田園鉄道公園(くりでんミュージアアム)』は、大正時代に細倉鉱山から鉱山物を運んでいた路線、「栗原軌道」にちなんで、当時の運搬車両やジオラマのほか、シアターや運転シュミレータなどを展示しています。

〈参考サイト〉栗原市|https://www.kuriharacity.jp/
〈参考サイト〉きてみらいん 暮らしたい栗原|https://www.kuriharacity.jp/welcome/index.html

〈参考サイト〉栗原市観光ポータルサイト ぎゅぎゅっとくりはら|https://www.kurihara-kb.net/
〈参考サイト〉細倉マインパーク|http://www.kurikoma.miyagi-fsci.or.jp/kanko/midokoro/minepark.htm

【大崎市】岩出山・鳴子周辺

宮城県の北西部に位置し、西側は秋田県や山形県と隣接する大崎市。5つの温泉地が集まる『鳴子温泉郷』や伊達政宗が本拠を置いていたとされる岩出山地域が知られています。

【交通・買い物】

仙台から大崎市の古川駅までは、東北新幹線で15分、東北本線で1時間程度。東北縦貫自動車道を使えば仙台宮城インターチェンジから古川インターチェンジまでおよそ35分、国道4号利用の場合はおよそ1時間の距離です。

古川バイパス周辺には多くのスーパーが集まっており、買い物は車での移動が便利です。交通機関は電車のほか、路線バスなどが利用できます。

【気候】

例年、最高気温は30℃超え、最低気温は-10℃以下となり、寒暖差の激しい地域です。特に山岳地帯は雪が多く、積雪量は3mに及ぶこともあります。

〈参考〉https://www.city.osaki.miyagi.jp/material/files/group/42/01hazimeni.pdf

【自然環境】

奥羽山脈の山水を集め東に下る江合川と鳴瀬川は、広大な大崎平野を貫流し、四季折々の美しい自然景観や食材を育んでいます。

江合川の支流である大谷川から形成された『鳴子峡(なるこきょう)』は、80〜100mもの高さの断崖絶壁が4〜6kmにわたり続いているV字谷です。宮城県・岩手県・山形県の3県にまたがる『栗駒国定公園』に含まれ、秋には紅葉の名所として多くの観光客で賑わいます。

大崎市の東部に位置する『切伏沼』は、蓮の名所として知られています。また、冬には白鳥やガンなどの渡り鳥が飛来します。

【レジャー・観光】

1000年を超える歴史を持つと言われる『鳴子温泉郷』には、400本近くの源泉があり、11あると言われる泉質のうちの9種類が集まっています。伝統工芸品の『鳴子こけし』の絵付けができる体験施設は、温泉に訪れた観光客に人気です。

伊達政宗由来の地、岩出山には、歴史に触れられるスポットも。岩出山城跡地の城山公園には、武士の学問所『旧有備館(ゆうびかん)』が残っています。

鬼首温泉地にあるスキー施設、『オニコウベスキー場』は、釣りやゴルフ、ゴンドラなど、スキーのオフシーズンにも様々なアクテビティが体験できます。周辺にはキャンプ場や温泉施設があり、観光コースに入れることでさまざまなレジャーが満喫できます。

五感をテーマとした美術館、『感覚ミュージアム』は、視覚、聴覚、触覚、嗅覚などの感覚を研ぎ澄ませて体験するユニークな展示があり、大人から子どもまで、楽しみながら感覚を鍛えることができます。

〈参考サイト〉オニコウベスキー場|https://www.onikoube.com/
〈参考サイト〉感覚ミュージアム|https://www.kankaku.org/
〈参考サイト〉おおさき観光情報|https://www.city.osaki.miyagi.jp/kanko/index.html
〈参考サイト〉鳴子温泉郷観光協会公式サイト/宮城県大崎市鳴子温泉|http://www.naruko.gr.jp/

登米周辺

宮城県の内陸に位置する登米市は、農業が盛んで米や牛肉の産地として知られています。
近年では、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の舞台となり、注目を集めました。

【交通・買い物】

仙台駅から高速バスで1時間35分。東北本線で梅ヶ沢駅までおよそ70分。東北自動車道なら登米市内まで車で1時間15分程度で到着します。市内の交通機関は、市民バスや市民バスが走っていない地域の輸送サービスを行う住民バスのほか、JR東北本線の駅が7駅利用できます。

登米市の中心部である迫町佐沼周辺は、『イオン』や『ヨークベニマル』などの大型スーパーのほか、『ユニクロ』や『西松屋』なども。日常の買い物には困りません。

【気候】

内陸性の気候で雪が少なく、宮城県内でも比較的温暖で過ごしやすい地域です。

【自然環境】

『伊豆沼・内沼』は、水鳥の生態系を守るための国際的な条約、ラムサール条約に登録されている貴重な湿地です。白鳥やガンなどの渡り鳥が越冬するための特別な条件を備えているほか、魚類や昆虫など、貴重な動植物が生息しています。

迫町の中央部に位置する『長沼』は、県内最大の湖沼として知られています。毎年夏には湖面に蓮が咲き乱れ、小型遊覧船で蓮を鑑賞する『はすまつり』で賑わいます。

【レジャー・観光】

登米市には、自然を楽しむアウトドア施設が豊富です。長沼湖畔の『長沼フートピア公園』は、キャンプ場や遊具、チューリップ園などがあり、家族で訪れて楽しめます。

『石ノ森章太郎ふるさと記念館』では、『仮面ライダー』や『サイボーグ009』などで知られる漫画家、石ノ森章太郎の作品や、その漫画家人生が展示で紹介されています。また、著名な漫画家による企画展も開催されており、県内外から漫画好きが訪れる人気のスポットです。

長沼フートピア公園|http://fp-naganuma.co.jp/
石ノ森章太郎ふるさと記念館 |https://www.city.tome.miyagi.jp/kinenkan/
登米市|https://www.city.tome.miyagi.jp/

各地域の支援制度をチェック!

実際に移住する前にチェックしておきたいのが、市や自治体の支援制度。各自治体では国が行う移住支援制度(単身で移住の場合:60万円/世帯で移住の場合:100万円)のほか、自治体独自の移住支援を行なっている場合があります。

住まいや子育て、起業や仕事に関する支援はどのようなものがあるのか、栗原市、大崎市、登米市、が取り組んでいる、移住や暮らしにかかわる支援制度を紹介します。

栗原市の支援制度

栗原市が行っている移住支援制度の一部を紹介します。

【栗原市】若者定住促進助成事業

市内への転入者が居住する住宅を取得し、条件を満たす場合、借入金の一部を、借入金残高の5%(上限20万円)まで、最長5年間助成。
お問い合わせ:栗原市企画部企画課 定住戦略室 定住戦略係(0228-22-1125)

【栗原市】幼稚園給食費の無償化事業

栗原市立幼稚園に通園するすべての幼児の給食費が無償。また、他市町村の幼稚園や私立幼稚園、認定こども園などに通園する幼児について、給食費相当分を補助。
お問い合わせ:栗原市役所(0228-22-1122)

【栗原市】担い手農業者研修支援事業

新規に農業経営及び技術を習得するための研修を受ける者に対し補助金を交付。
県内研修:月額 30,000円 以内
県外研修:月額 50,000円 以内
お問い合わせ:農林振興部 農林畜産課(0228-22-1136)

【栗原市】ビジネスチャレンジサポート事業

市内において、新たに小売店、飲食店などを開業する方の開業費用を助成。
改修・設備費:補助補助率1/2、最大50万円(1回)
賃借料補助:補助率1/2、最大ひと月あたり50万円(最長12ヶ月)
セミナー等参加経費補助:補助率1/3、最大20万円(1回)
お問い合わせ:栗原市商工観光部産業戦略科(0228-22-1220)

大崎市の支援制度

大崎市が行っている移住支援制度の一部を紹介します。

【大崎市】住宅購入移住支援事業

大崎市に移住する若者世帯に対して、大崎市住宅購入移住支援事業の補助金を最大40万円交付。
お問い合わせ:建築住宅課(0229-23-2108)

【大崎市】大崎市みやぎ青年婚活サポートセンター利用促進助成金

『みやぎ青年婚活サポートセンター』に入会した方に対して、利用促進助成金(1人につき1年度1回、通算2回まで)を交付。申請1回目:助成対象経費の額に10/10を掛けた額、または15,000円のいずれか少ない方の額。
申請2回目:助成対象経費の額に2分の1を掛けた額、または7,000円のいずれか少ない方の額。
お問い合わせ:政策課(0229-23-2129)

登米市の支援制度

登米市が行っている移住支援制度の一部を紹介します。

【登米市】登米市住まいサポート事業補助金

市内に移住・定住するために住宅を新築、または購入した方に補助金を交付。
住宅を新築または購入したとき:住宅本体の取得経費総額(500万円以上)の1/10(最大50万円)
中古住宅を購入したとき:(300万円以上)の1/10(最大25万円)
お問い合わせ:まちづくり推進部観光シティプロモーション課ふるさと定住係(0220-23-7331)

【登米市】登米市ビジネスチャンス支援事業(創業支援事業)

この対策は市内で起業・創業する方を対象に事業計画を募集。ビジネスコンペで選出された起業家に対し、店舗の家賃や改修費用、従業員への人件費など創業時に必要となる資金を最大200万円まで補助。
お問い合わせ:登米市産業経済部地域ビジネス支援課(0220-34-2706)

【求人傾向】県北エリアで働く魅力は?

宮城県・県北エリアでは農業や酪農や、県の名産品の製造に関わる求人が目立ちます。また、その土地にしかない魅力を掘り起こし、新しい方法で発信していくブランディング会社なども見つかりました。伝統や新しい産業を自らの手で繋ぎ、伝えていける仕事が豊富です。

【栗原市】農事組合法人 高清水養豚組合

業種:農林漁業・養豚
仕事:『高清水KYOポーク』『スーパーゴールデンポーク』などの養豚。4000頭の豚の飼育管理。
所在地:〒9872111 栗原市 高清水影ノ沢38番地149
HP:https://miyagi-ijuguide.jp/company/601

【大崎市】ブルーファーム株式会社

業種:広告制作・ブランディング
仕事:東北の畑をフィールドワークする八百屋のブランディング、販売、卸、商品開発、スタイリング。東北の食品や工芸品の輸出。地域資源の発掘、世界が求める新しい商品・ブランドの開発など。
所在地:〒989-6446 宮城県大崎市岩出山大学町144-10
HP:https://bluefarm.co.jp/about/

【 登米市】ヤマカノ醸造株式会社

業種:味噌と醤油の醸造販売業
仕事:地産地消を前提とした、味噌と醤油の醸造販売業。
所在地:〒9800122 宮城県 登米市 登米町寺池九日町1
HP:https://www.yamakano.co.jp/

県北エリアの情報収拾に役立つポータルサイト

宮城県・県北エリアの観光情報や人気スポットを掲載するポータルサイトを紹介します。移住の下見に、まずは観光に訪れてはいかがでしょうか?

みやぎ移住ガイド

HP:https://miyagi-ijuguide.jp/

栗原市観光ポータルサイト ぎゅぎゅっとくりはら

HP:https://www.kurihara-kb.net/

おおさき観光情報

HP:https://www.city.osaki.miyagi.jp/kanko/index.html

登米市公式|観光情報

HP:https://www.city.tome.miyagi.jp/tourism/index.html

 

※掲載した情報はすべて2021年12月上旬のものです。